これは、 2008年03月31日にmixiに書いたもの。
この日記は、また誰かに読んでほしいと思って、昨日アップロードするつもりでいた。
すっと、なんと奇跡が!!
今日の日付は、2011年03月31日。つまり、今回の文章を書いてからちょうど4年。
4年って凄い日にちよね。中学も高校も3年なわけで、4年て。
今回の文章は、小説ってか、そんな感じの文章です。
読み返してみると、読みにくすぎてワロタけど、しょうがね。
ほなどうぞ。
暖かい風が僕の横を通りすぎた。
平成7年。
季節は夏。
空は雲ひとつない晴れた日。
あの頃を振り返って思い出す。
日曜の朝7時に始まるアニメを欠かさず見ていた頃。
あの頃、僕は、興味と憧れを抱いていたものがあった。
トランクス
ドラゴンボールのキャラクターではなく、服のトランクス。
それはもう、とてつもない存在だった。
誰にだってあるだろ。とてつもない存在というものが。
僕は長男で、兄貴の影響をうけなかった。
そのため、トランクスはまさに若杉家にとって未知の代物だった。
猫に小判。若杉家にトランクスというべきか。
なぜかわからないが、ホントになぜだったんだろう、
猫に小判。若杉家にトランクスというべきか。
なぜかわからないが、ホントになぜだったんだろう、
トランクスをはくのは3年生になってからと若杉家で決まっていた。
いつからか、傘は必ずビニール傘とか、コンビニで買うのはジュースではなくお茶とか、つまり暗黙の了解とかいうやつだ。
僕はその暗黙の了解を一年死守した。
1年が過ぎた。
始業式の日とか、そういう3年になったその日。ではなかったことを覚えている。
3年生になったある1日。
前の晩に、9時には就寝し、朝は心臓の音で目覚めた。
顔も洗わず歯磨きもせず、さっそうとタンスの前に立った。
古びたタンスが眼の前でこれでもかと光輝いている。
引き出しを引いた。ぶつを手にとる。
1年間のトランクスに対する思いが手を震わせる。
やっときたこの瞬間。これがトランクスか!と高らかにかかげてみる。
満面の笑みでパンツを着替える。
このフィット感、通気性、デザイン、勝るものはいないと誇示する僕がそこにいた。
それにしてもトランクスってのは短いなあ。しかも薄っぺらい。
僕は気づく。
時間だ。学校に行かなければ。
かけあしで家を飛び出した。
学校までの道のりはいつもとは全く違って見えた。
太陽の光が僕のパンツを照らし、いつも以上に胸を張って歩く。
普段は、うるさく聞こえるセミの声も今日はきにならない。
学校につくと、普通に、普通に一日を過ごした。
というより記憶がない。
そして旅路についた。
と思われる。
と思われる。
夕方。
至福の一日の大半を終え、近所の友達と遊ぶことになった。
公園で野球かサッカーかケイドロかそこらへんのたぐい。
集合場所には友達の兄ちゃんが来ていた。
遊ぶことになった。
今の僕なら50秒を2秒で走ることが出来る。
今の僕なら魔人ブウにだって勝てる。
僕の顔は、そんな自信の笑みで溢れていた。
そこで、ある、言葉を友達の兄ちゃんから告げられた。
「あれれえ、お前なんでパンツはいとっと?ズボンはどうした?」
わけがわからない。
まさか、今日という日に間違えるわけがない。
今の僕なら50秒を2秒で走ることが出来る。
今の僕なら魔人ブウにだって勝てる。
僕の顔は、そんな自信の笑みで溢れていた。
そこで、ある、言葉を友達の兄ちゃんから告げられた。
「あれれえ、お前なんでパンツはいとっと?ズボンはどうした?」
わけがわからない。
まさか、今日という日に間違えるわけがない。
なんたって一年間の思いがそこにある。
次の瞬間、とんでもない言葉を耳にした。
「おめえ、トランクスってパンツだよ。」
ズボンと間違って、ブリーフの上にトランクスをはいていた。
夏のこもれびが僕のパンツを照らした。
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