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2013年10月14日月曜日

詩「刻みこんでいく」

高校を卒業するあたりから、よく思った。

誰も刻んでくれない。

入学式も、運動会も、夏の大会も、終わりのチャイムもない。

2000年に、2006年に自分は何をしていた?

自分が過去に何をしていたか思い出せるものを、誰も作ってくれない。


自分で刻んでいく。

土地、人、音楽、文字、写真にそのときの自分をのせる。

新しい場所を目指して、新たな出会いを求めて、聞いたことがない曲を聞いて、新たな思いを言葉にのせて、新たにみとれた景色を写真におさめる。

昔いた場所に戻って、昔知り合った人に会って、昔聞いた曲をセットして、昔選んだ言葉を読んで、昔とった写真をながめる。

昔自分がそこにいたことを教えてもらう。

自分が過去に何をしていたか思い出せるものを、自分で作っていく。


そうやって、立ち止まる。

そうやって、生きていく。

そうやって、思い出せるものを刻みこんでいく。

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