読書感想文「島はぼくらと」
【本の概要】
題名:島はぼくらと
著者: 辻村 深月
発行:2013年
リンク:アマゾン
内容1:母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。故郷を巣立つ前に知った大切なこと――すべてが詰まった傑作書き下ろし長編。(参考:アマゾン)
【私の感想】
・全体的に面白かった。まず、離島に住む人たちの感情や、Iターンと住民との距離感が新鮮だった。高校や大学の頃、同級生に離島から来た人たちのことを特に思い出した。彼らが本土に来る感覚と、自分が本州に行く感覚と、遠からず近からずで、他の人たちにはわかりえない、何かを前提で過ごす日々に共感するものがあった。また、表紙から、恋愛のものの小説か?と思っていたが、色恋をほとんど記載することがなく、好感がもてた。全体のバランスとしても、最終的なオチというか、しまりがしっかりとしていて、すっきりした読後感を得た。
【気になった点】
1、最終章が特に必要あるかな?と思った。書くなら、4人分のその後がほしかった。
2、新くんの描写が不足していると思った。演劇に対する過去や現在や将来について書いてほしかった。
【かっこいい表現や言葉】
・故郷ほど、その土地の人間を大切にしない場所はないのだ
【こんな人におすすめ】
1、故郷があるかた
2、離島出身の友人がいるかた
3、田舎出身のかた
【時間】
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